自動車年間維持費の目安はどのくらい?
自動車税や自動車保険料、メンテナンス料などクルマは保有しているだけでお金がかかります。
では、クルマの維持費にどのくらいのお金を払っているのでしょうか?
クルマの維持費は支払う頻度や時期がそれぞれ異なるため、普段どのくらいの出費なのか気づきにくいものです。
クルマの大きさにより違いはありますが、年間を通して見ると、おおよそ40万円〜50万円とかなりの出費になっていることが分かります。
クルマを手放してカーシェアを利用
年金が主な収入源のシニアにとって、クルマの維持費用はかなりの家計負担になります。ふだん頻繁にクルマを利用していないなら手放すことも選択肢の一つだと思います。
今は、レンタカー型カーシェアも増えてきています。近くにカーシェアステーションがあれば、マイカーのように普段使いができます。
タイムズカー(旧:タイムズカーシェア)の場合、利用料金は15分220円です。料金にはガソリン代や保険料が含まれています。専用のカードで給油や洗車をした場合には30分〜1時間の利用料金が無料になります。月額基本料は880円かかりますが、利用料金として使うことができるので利用月は実質月額基本料はゼロになります。
いつもはあまりクルマを使わない人、たとえば週1回3時間ほどしか使わない人の場合、月額利用料金(月4回使用)は約1万円くらいしかかかりません。マイカーを所有するより断然お得ですね。
一方、クルマが生活するうえでかかせない人や使用頻度は少ないけれどクルマが好きで手放したくない人はたくさんいると思います。
そういう方は、クルマの維持費を見直してみたらいかがでしょうか。少しの節約を積み重ねていくだけで年間で数万円の節約につながる可能性があります。
クルマの維持費を節約する方法
自動車税や自動車重量税、自賠責保険料などの法定費用は、クルマを所有すれば一律に支払われなければならない費用で下げることはできません。
クルマの維持費を節約する費用としては、車検などのメンテナンス費用、任意自動車保険料などがあります。
ディラー任せにしない
バッテリー交換やタイヤ交換など簡単なメンテナンスであれば高いお金を払ってディーラーでやってもらうことはありません。
業者別のバッテリー交換費用をまとめると、一般的には以下のようになります。オススメは自動車用品店です。
そしてもっと節約したいなら、ネットでバッテリーを購入し交換だけをプロに依頼する方法です。
尚、JAFの会員ならバッテリーを無償で交換してもらえます(30分以内の作業が無料、バッテリー代別)。
JAF会員になると、「バッテリー上がり」「キー閉じこみ」「パンク」などのロードサービスが無料で何度でも受けられます
JAFホームページにはバッテリー無償交換サービスが記載されています。
お客様ご自身で用意されたバッテリーの交換作業もおこなっております。ただし、JAFロードサービスでおこなう応急作業(30分以内)で可能と判断した場合に交換作業をさせていただいております。お車のバッテリー設置場所や設置状況を確認させていただき判断させていただきます。
会員の方であれば交換作業料は無料となります。なお、廃バッテリーの処理はおこなっておりませんのでお客様ご自身で処分をお願いしております。
タイヤ、エアコンフィルター、エンジンオイルなどもネット通販で購入し、DIYもしくはプロに依頼して交換できます。純正品または社外品をネット通販で購入し交換した場合、ディーラーに比べエアコンフィルターやエンジンオイルで数千円、タイヤ交換で数万円の節約につながる可能性があります。
気をつけたいのは、自分のクルマに適合した部品を選ぶことです。バッテリーでは現在搭載しているのと同じ型式を、タイヤであれば車検証などでタイヤサイズを確認して選ぶ必要があります。タイヤ通販では粗悪品のアジア製タイヤが混じっている可能性もありますので、国産もしくは欧州の有名メーカーを選ぶほうが無難です。
また交換は自分でやるDIYの方が節約効果は大きいですが、できないことはプロの力を借りるというスタイルが一番お得です。プロの力を借りても大きく節約できる可能性はあります。
車検の見直し
車検も業者により費用が違います。自動車重量税や自賠責保険料などの法定費用は一律なのでコストを抑えることはできません。しかし車検基本料やその他諸費用は業者により違います。車検費用を節約するポイントを2つ紹介します。
1つ目は車検の点検項目や整備範囲を見直すことです。
業者の中には、車検時の法定24ヶ月の点検箇所以外にも点検していたり、予備整備を過剰に行っているケースがあります。
特にディーラーでは、非常に丁寧な点検・整備をすることが多く、その分費用が高額になりやすいです。
車検費用を安く抑えるために、緊急性の低い整備・交換を省いてもらうなど、相談しながら項目を減らしていきましょう。
2つ目は、複数の車検業者の費用を比較して安い車検業者を選ぶことです。ディーラーよりも車検専門店、ガソリン販売店、整備工場の方が車検費用は安いことが多いです。
しかし、料金が格安でも中には質の悪い車検業者も存在します。事前にきちんと口コミや評判などを確認し、安くて評判の良い車検業者を選ぶようにしましょう。
任意自動車保険の見直し
任意保険は自分で保険内容を選んで加入するので、再度見直しをすることで保険料を節約できるかもしれません。
万一の際の補償を手厚くするためには、任意保険への加入が必須です。対人賠償保険、対物賠償保険、人身傷害保険などは必要な補償です。
一方で車両保険やその他特約は内容を精査しライフスタイルを考えて必要か判断しましょう。
無料で自動車保険一括見積もりを取れるサービスもあります。「保険の窓口インズウェブ」は、自動車保険更新の2ヶ月前から一括見積もりを受け付けているので、保険更新時期が近づいたら上手に活用してみてください。
クルマを活用してお金を稼ぐ
普段自宅でクルマが遊んでいるなら、クルマに働いてもらいましょう。
個人間カーシェアでクルマを貸し出す
自宅のクルマを貸し出すことでドライバー(車を借りる人)はオーナー(車を貸し出す側)に対して1日あたりの利用料を支払います。車両購入費や各種維持費などを基に1日のシェア価格は決定(数千〜数万円)されます。
マイカーを使って稼ぐ
空いた時間にマイカーを使って仕事をすれば収入を増やすことができます。クルマの維持費ぐらいはそれほど無理をしないで稼げるのではないでしょうか。
例えば、「ワタミの宅食」ではマイカーを持ち込んだお弁当の宅配・販売スタッフを募集中。勤務は週2日〜、実働2〜6時間と融通が利き雇い主と相談して業務委託の形で働けます。
探せば他にもいろいろ見つかると思います。
駐車場を貸し出す
空いている駐車スペースがあるなら貸し出して副業にすることができます。
akippaは、空いているスペースを誰でも駐車場として貸し借りできる、シェアリングサービスです。
個人宅や事業所などの空いているスペースをお持ちの方(オーナー)が、駐車場を利用したい方(ユーザー)に提供します。
akippaが駐車場の登録・掲載を行い、利用されるとakippaからオーナーに報酬が支払われる仕組みです。
累計280万人を超えるユーザーが登録していて、駐車場シェア専用保険による補償制度もあります。
新しいクルマのつき合い方 車のサブスク
最後にシニアにもうれしいクルマのサブスクを紹介します。
サブスクとは乗りたい車をサブスク会社が代わりに購入し、月額定額制で一定期間貸し出すサービスのことです。カーリースもほぼ同じ意味です。
マイカーのように自分専用の車として利用できるため、購入した場合とかわらないカーライフが実現できます。
いつまでクルマに乗れるか不安では車の購入にためらいますよね。かといって古いクルマ乗り続けると維持費がかさみコストがかかります。
サブスクならクルマを所有することはできませんが、クルマを持つ煩わしさとコストを減らすことができます。
KINTOの場合、トヨタのサブスクなので安心です。メリットとして以下があげられます。
マイカーにかかる費用とは、税金、保険料、メンテナンス費用、車検と燃料費、駐車場代以外、ほとんどの維持費が含まれているので突発的な出費の心配がありません。
また解約フリープランの中途解約は違約金不要です。契約して6ヶ月経てばいつでもクルマを手放すことができます。KINTOはシニアでも安心してクルマを持つことができますね。
解約フリープランは申込金として月額5ヶ月分必要です。契約期間は3年間で、7年まで再契約できます。料金は「ヤリスクロス」で月額4万円(税込、KINTO HP参考)。再契約時の料金は3〜5年目が15%OFF、5〜7年目は30%OFFになります。煩わしい手続きなしでいつでもクルマを手放せる利便性を考えると納得できる料金ではないでしょうか。
まとめ
「いつかはクラウンに」高度経済成長期によく耳にしたCMコピーです。シニアにとってクルマを持つことは憧れでもありステータスでもありました。
一方で、現在は「若者のマイカー離れ」が言われています。これは若者のクルマへの憧れがなくなったからなのでしょうか?
そうではなく、収入があがらない環境やカーシェアやレンタカーの普及、公共交通機関の発達、趣味の多様化などの理由により、クルマを持つメリットがなくなってきたからだと思います。ちなみに、2021年20代の平均年収は341万円だそうです(doda調べ)。
定年後のシニアも現役時代とは違い収入は限られます。今はクルマのサブスクやカーシェアなどクルマを使ううえで選択肢がいくつもあります。これからはクルマを持つメリット、デメリットを考えて上手にクルマと付き合っていきたいですね。
一方でクルマは地域によっては生活必需品ですし、ドライブを楽しむことで人生を豊かにする側面もあります。各人に合ったカーライフを楽しみましょう。